口コミマーケティングは、たくさんの成功事例のある手法です。口コミを参考にする消費者が多いためさまざまな企業が注目しています。
今回は、口コミマーケティングの内容や種類、メリットとデメリットを詳しくお伝えします。
また、口コミマーケティングを成功に導くためのポイントや、失敗しないための注意点も深掘りしているため、ぜひ最後までご覧ください。
口コミマーケティングとは
口コミマーケティングは商品やサービスの口コミを活用して広告宣伝し、売り上げを増やすためのマーケティング手法です。商品やブランドの認知度を高め、イメージを確立させることもできます。
口コミは第三者が発信する情報であるため、信頼されやすく、効率的に情報を拡散できるなどの特徴があります。
インターネットやスマートフォンが普及し、SNSやECサイト上などでの口コミを参考にする人は増えています。顧客の興味を誘引したり、購入機会を増加したりできるため、口コミマーケティングに注目する企業が増えています。
口コミマーケティングの種類
口コミマーケティングにはバズマーケティングとマイラルマーケティングの2種類があります。それぞれについて詳しく説明します。
バズマーケティング
バズマーケティングでは、口コミなどを用いて広告宣伝をします。具体例としては、以下のようなものがあります。
- 消費者からの口コミ
- インフルエンサーからの口コミ
- 口コミキャンペーンの企画、運営
バズマーケティングは、若年層やデジタルネイティブ世代にも効果的です。購買意欲を誘発できる上に、ブランドイメージを確立することにもつながります。
バイラルマーケティング
バイラルマーケティングとは、ユーザーが情報を拡散するマーケティング手法です。バイラルとは「ウイルス性の」という意味であり、情報をどんどん広げていくイメージのマーケティング手法です。
方法の具体例は以下の通りです。
- SNS
- 動画コンテンツ
- ブログ
人の興味関心を引くことができるインパクトのあるコンテンツを作成すれば、より広く拡散することが可能です。
口コミマーケティングのメリット・デメリット
口コミマーケティングにはメリット・デメリットがあるため、それぞれ深掘りして解説します。
【メリット】情報を素直に受け取ってもらいやすい
口コミマーケティングは、集客力が高いです。当事者よりも第三者からの意見の方が信頼してもらいやすい「ウィンザー効果」を活かして情報を受け取ってもらえます。
当事者である企業側の意見は「都合が良い解釈をしている」「売るための情報」などと警戒されやすいです。
実際に使用した第三者の声は、中立的な立場で発する本音だととらえられ響きやすい傾向にあるため、口コミは集客に効果を発揮します。
【メリット】複数のチャネルから幅広い顧客にアプローチできる
口コミマーケティングは幅広い客層をターゲットにできます。XやInstagram、YouTube、個人ブログ、対面など、口コミを発信する場所や方法を変えれば、異なる属性の人にリーチできます。
商品やサービス、ターゲットに合わせて、使用するチャネルを選択するとよいでしょう。複数のチャネルで発信すれば、より広い客層に認知してもらいやすくなります。
【メリット】コストパフォーマンスが高い
口コミマーケティングは、広告宣伝するよりも低コストで運用できます。初期のコストをあまりかけずにスタートでき、運用後は口コミを雪だるま式に増やしていけます。
口コミマーケティングは、宣伝費にコストをかけられなくても、スピーディーかつ手軽に取り入れやすく、効果が得られやすい方法だといえるでしょう。
【メリット】幅広い商品で活用できる
口コミマーケティングは、美容や健康、食品、日用品など、幅広い商品やサービスと相性が良いです。多くの企業に馴染みやすい戦略であり、応用が効きやすく効果も得られる方法です。
また、社内で複数の商品を扱っている際にも、それぞれの商品で運用できます。企業の成長を加速させやすい点も魅力だといえるでしょう。
【デメリット】マイナスコメントがつく場合もある
想定外のマイナスコメントが付く可能性があります。どんなに満足度の高い商品においても、何かしらの批判が書かれてしまうことはあり得ます。
しかし、マイナスな意見が必ずしも売り上げを減らすとは限りません。マイナスコメントの中には企業のことを想って発信しているものもあるため、誠実な対応によりファン化を促すきっかけに変えられます。
完璧な商品をつくることは、非常に困難なことです。心配しすぎずに、マイナスコメントに対応する体制づくりをしておくことが大切です。
口コミマーケティングの成功ポイント
口コミマーケティングの成功のポイントを4つお伝えします。
口コミしたくなる商品・企画を考える
商品やサービスの満足度がそもそも低い場合には、口コミマーケティングは実践できません。
口コミマーケティングを開始する前には、商品自体が市場のニーズにマッチしており、ある程度良い口コミを書いてもらえるかどうかを再確認することが大切です。
口コミしやすい仕組みをつくる
口コミを簡単に投稿できる仕組みやプレゼントなど、投稿を促すような工夫が大切です。
ポイントとしては、口コミ投稿によって顧客は何を得たいのかを考えます。「承認欲求」「企業づくり」「特典」など、顧客が求めるものに企業側が応えられると口コミが集まりやすいです。
口コミを書いてもらえるようにコミュニケーションをとる
良い口コミを書いてもらうためには、こちらから書いて欲しい旨を発信することも大切です。対面やメール、SNSなどで発信するとよいでしょう。
口コミを書くかどうかは個人の自由であるため、強要しすぎないように注意が必要です。
常日頃からSNSや対面での顧客とのコミュニケーションを大切にしておくとスムーズに依頼しやすいでしょう。
目的や口コミを集めた後の対応を明確にする
口コミを集め、どのような目的で使用するのかを決めておくことが大切です。
口コミマーケティングはあくまで手段です。ブランドイメージを確立したい、コンバージョン率を上げたいなどの企業としてのゴールを明確にしておきます。
また、口コミによって興味を持つ人が増えた時に備えて、サイト内や店舗の動線設計を徹底しておくことも大切だと覚えておきましょう。
口コミマーケティングの注意点
口コミマーケティングは広く認知された、効果が期待できる手法です。一方、注意点もあるため詳しくお伝えします。
悪い口コミがくることも想定しておく
悪い内容も含めて、想定外の口コミがくるという心の準備をしておきましょう。
悪い口コミがきても誠実な対応をすれば、ブランドイメージや商品力を上げることは可能です。対応できる体制を整えておき、一喜一憂せずに長期目線で運用しましょう。
ステマはしない
ステルスマーケティング、通称ステマは禁止されています。ステマとは広告であることを隠した状態で実施するマーケティングです。
令和5年10月から景品表示法により規制されています。顧客からの信頼を失わないためにもステマをしないように気をつけましょう。
まとめ
口コミマーケティングは、商品やサービスに関する口コミを利用して、売り上げを伸ばしたり、ブランドイメージを確立したりする手法です。インターネットやスマートフォンの普及に伴い、SNSやECサイト上などでの口コミを参考にする消費者が増えています。
口コミマーケティングには、2種類あります。1つ目は、一般消費者やインフルエンサーからの口コミの収集やキャンペーンの企画・運営などをするバズマーケティングです。2つ目に、商品やサービスの購入者がSNSやブログなどを用いて発信するバイラルマーケティングがあります。
口コミマーケティングは、コストパフォーマンスが高く、多様なチャネルを活用して実践できるなどのメリットがあります。一方で、悪い評価の口コミが書かれる危険性があるというデメリットがあります。悪い口コミに企業として誠実に対応することで、ブランドイメージを高めるチャンスに変えられます。
口コミマーケティングを成功させるために、商品や企画が顧客の満足度の高いものかを見直すこと、口コミを集めた後の対応や本来の目的を明確化しておくことなどが重要です。
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