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2023/03/30業界別コンバージョン率の平均値を解説! 数値が低い原因や改善ポイントも

コラム

コンバージョン率は、売上や顧客数を増やすための重要な指標です。しかしWebサイトやECサイトの運用初期では、自社のコンバージョン率が妥当かどうか分からない方も多いのではないでしょうか。本記事では業界別コンバージョン率の平均値を解説しますので、目標数値の設定にお役立てください。設定後のコンバージョン率が低い原因や改善ポイントも解説します。

コンバージョン率(CVR)とは自社で目標とする訪問者のアクション割合

「コンバージョン」とは、自社Webサイトに設定した目標を、訪問者に実行してもらえた状態を指す言葉です。
設定する目標の例としては、商品購入や資料のダウンロード、会員登録などがあげられます。
「コンバージョン率」とは、訪問者がアクションをしてくれた割合を数値で表した指標のことで、CVRとも表現されます。
CVRは「Conversion Rate」の略称です。

コンバージョン率の計算方法

コンバージョン率は、以下の計算方法で導き出せます。

コンバージョン率 = コンバージョン数 ÷ Webサイト訪問者数 × 100

例:商品購入を目的としたECサイト 購入件数(コンバージョン数)が20、ECサイト訪問者数が1,000の場合、以下のような計算式でコンバージョン率が求められます。

20 ÷ 1,000 × 100 = 2  コンバージョン率は2%です。

コンバージョン率を算出する目的

コンバージョン率を算出する目的は、企業が行うマーケティング施策の効果を図るためです。
コンバージョン率を算出しないと、コンバージョン数が増えた時、訪問者数が増えたからなのか、WebサイトやECサイトを改善したからなのかが分かりません。
訪問者数が増えたからなのか、改善によるものなのか等の原因を把握するためにコンバージョン率を算出します。

【業界別】コンバージョン率の平均値一覧表

コンバージョン率の平均は2〜3%だといわれていますが、業界ごとの商品価格や顧客の特性でコンバージョン率に差があります。
ここでは自社の目標設定の参考にできるように、業界別の平均値を紹介します。

ビジネスカテゴリGoogle 検索広告の平均 CVR
アート・エンターテインメント4.81%
動物・ペット15.45%
アパレル/ファッション・ジュエリー2.06%
弁護士・法務サービス9.33%
販売中の自動車5.77%
自動車の修理・サービス・部品12.74%
美容・パーソナルケア6.88%
ビジネスサービス5.31%
キャリア・雇用4.58%
歯科医・歯科サービス13.33%
教育・指導5.93%
金融・保険5.59%
家具2.59%
ヘルス・フィットネス9.21%
家・リノベーション11.21%
商工業7.78%
サービス(ウェディング・清掃)10.18%
内科医・外科医15.07%
不動産3.52%
レストラン・食品5.54%
ショッピング、収集品、ギフト3.07%
スポーツ・レクリエーション5.86%
旅行5.19%


【参考】2022 Google Ads & Microsoft Ads Benchmarks for Every Industry (New Data!)|WordStream

【項目別】コンバージョン率の平均値

コンバージョン率は業界別で異なり、またWebサイトやECサイトで何を目的とするのかでも平均値が異なります。
たとえば、ECサイトでの商品購入と無料で会員登録するのでは、無料で会員登録する方がコンバージョン率が高い傾向にあります。
なぜなら商品購入にはお金がかかり、無料会員登録はお金がかからないので抵抗感が低いためです。
目標数値を設定する場合は項目別のコンバージョン平均値も考慮するとよいでしょう。

目的コンバージョン率の平均値
企業のホワイトペーパーのダウンロード5.0〜8.0%
BtoB事業の資料請求1.0%〜2.0%
BtoB事業の問い合わせ0.5%〜1.0%
商品の申し込み0.1%〜0.2%
無料相談・会員登録0.3%〜0.5%

(※1)

【媒体別】コンバージョン率の平均値

WebサイトやECサイトに限らず、リスティング広告やSNS、DMなどさまざまな手法で顧客とコミュニケーションを試みている企業も多いでしょう。
コンバージョン率は媒体の種類にも左右されます。
たとえば広告への抵抗感が低く感じるSNSはコンバージョン率が高い傾向です。
またリスティング広告やインターネット検索でニーズが顕在化している場合は、コンバージョン率が高い傾向があります。

ここでは媒体別のコンバージョン率を紹介しますので業界別、項目別と併せて参考にしてください。

媒体の種類コンバージョン率の平均値
インターネット検索1.96%~9.64%
ディスプレイ広告0.43%~3.34%
リスティング広告3.75%
Facebook広告9.11%
YouTube広告2.06%
DM(ダイレクトメール)潜在顧客:0.5%〜1.0%既存顧客:5.0%〜15%

(※2)

コンバージョン率の目標設定3ステップ

コンバージョン率がWebサイトやECサイトの運営に役立つと分かっても、どのように目標数値を設定すればよいか分からない方も多いでしょう。そこでここからは目標数値設定のステップを解説します。

WEBサイト上の確認すべき数値を明確にする

コンバージョン率を設定する前に、WebサイトやECサイトで確認すべき数値を明確にしましょう。
Webサイト上で計測できる数値の種類は数多くあるからです。
1画面に複数コンバージョンになり得る要素がある場合は、優先順位をつけることをおすすめします。
最も最終的な目的に近いと考えられる数値を優先します。
たとえばアパレルのECサイトであれば、Webサイトの訪問者数や商品の購入数でしょう。

平均値やPV数から逆算して目標を設定する

既にWebサイトやECサイトを運営している場合は、過去のPV数(ページビュー数)を参考に、コンバージョン率を決めます。
たとえば、既にPV数が2万あり、コンバージョン数が400ある場合は2%以上を目標値に設定します。
というのも、業界の平均値でコンバージョン率の目標を設定するよりも、現実的な目標を設定できるからです。
WebサイトやECサイトをこれから運用する場合には、各業界のコンバージョン率平均値や使用する媒体の平均値を参考に目標を設定し、経過とともに再設定しましょう。

定期的に目標を見直す

コンバージョン率は、広告出稿やキャンペーンを実施したり、WebサイトやECサイトを運用する日数が経過したりするだけでも日々変わります。
そのため、目標数値は定期的に見直して改善のためのPDCAサイクルを回しましょう。
運用初期は目標数値との乖離が大きい傾向があります。
そのため平均的なページビュー数やコンバージョン率のデータが貯まったら、目標数値に達していない場合でも数値を見直します。
経験をもとに現実的な数値に設定することで着実な改善が可能です。

コンバージョン率が低い4つの理由

コンバージョン率の目標数値を設定しても、数値が上がらずに苦労する方も少なくありません。
そこでここではコンバージョン率が低い理由を解説します。
コンバージョン率が伸び悩んでいる方はもちろん、これから始める方も参考にしてください。

競合が多い・訴求力が強い

コンバージョン率が低い原因は、競合のサイト数が多いことや、他サイトの訴求力が高いことが考えられます。
Googleなどの検索エンジンは、検索者の悩みや要求に答えられるWebサイトが上位に表示されるように設定しています。
そのため、競合サイトの数が多ければ競争が激しく、埋もれてしまう可能性があるでしょう。
また自社のECサイトで商品を取り扱っていても、他のECサイトで同様の商品が安い場合、他のECサイトで購入されてしまう可能性があります。
コンバージョン率が低い場合は、競合サイトを確認しましょう。

SEOのキーワード設定が合っていない

SEOとは検索エンジン最適化を意味する「Search Engine Optimization」の略称です。
インターネット検索では、検索されたキーワードを元に検索者の意図に合ったWebサイトが表示されます。
キーワード設定が誤っているとサイトが上位表示されません。
たとえば、1人暮らし向けのお手頃価格の家具を販売している場合、「家具 安い」でキーワード設定すれば、仮に上位表示されたとしてもファミリー層の訪問者も流入してしまいます。
そのため、訪問者数に対してコンバージョン率が低くなる可能性があるでしょう。

Webサイトの構成が分かりにくい

WebサイトやECサイトの構成が分かりにくければ、訪問者はアクションを起こしづらいと感じ、離脱されてしまう可能性があります。
たとえば、商品購入や資料ダウンロードへつながるCTAボタンが分かりにくい、サイト全体のデザインが見にくい、商品のメリットが伝わりにくいなどです。
サイトの目的が明確ではない場合、サイトの構成が定まらず、コピーライティングやデザインに統一性がなくなり、コンバージョンを下げる原因になることがあります。
よって、サイトの構成が分かりにくい場合、サイトの目的がしっかりしているかを再確認することをおすすめします。

購入・申し込み・登録などに手間がかかる

サイト訪問者のコンバージョンまでの手間が多いとコンバージョン率が下がる傾向にあります。
全てのサイト訪問者が自社のWebサイトにとても興味があるわけではありません。
会員登録時に聞かれる質問数が多すぎる場合、手間に感じて途中で離脱されてしまうでしょう。
他にもECサイトの場合、会員登録をして2回目以降の買い物にもかかわらず、入力項目が多ければ購入されない可能性があります。

コンバージョン率を上げるための改善ポイント4つ

コンバージョン率が低い原因が分かっても、改善する方法が分からなければ目的の達成はできません。
そこでここではコンバージョン率が低い原因をどのように改善すればよいかを解説します。

ターゲットを見直す

競合サイトが多かったり、他社のサイトの訴求力が強かったりして、自社サイトのコンバージョン率が低い場合は、自社の商品やサービスのターゲットと、Webサイトで訴求できているターゲットが合っているか確認しましょう。
自社商品・サービスのターゲット設定を明確にした後に、SEOのキーワードを再設定したり、SNSやリスティング広告でのターゲットを再設定したりすることをおすすめします。

以下、ターゲティングの見直しでできることをまとめて記載します。

  • ・商品サービスのコンセプト、強みを再分析する
    ・サイトの色使いやデザインがターゲットの年齢層や特性に合っているか検討する
    ・コピーライティングがターゲットに適しているかを検討する
    ・キーワード選定がターゲットに合っているかを再考する

WEBサイトの構造を見直す

WebサイトやECサイトの構造もコンバージョン率向上の重要な要素です。
Webサイトをストレスなく閲覧できる構造にすることでコンバージョン率の向上につながります。
そのため、ボタンのデザインや配置、商品・サービス説明の流れ、画面全体のデザインなどを見直してください。
サイトの構造を見直すためには分析ツールで改善点を見つけたり、ABテストを繰り返して最適なコピーライティングやデザインを検討したりすることをおすすめします。

分析ツールを活用する

WebサイトやECサイト、SNSでは分析ツールを用いてサイト訪問者の特性を調べたり、Webページの改善点を探ったりできます。
代表的な分析ツールとしてはGoogle Analyticsがあげられます。
サイト訪問者数だけでなく、クリック回数、Webページの滞在時間やアクセス経路などが確認できるため、サイトの改善やターゲットの見直しにも役立つでしょう。
このように分析ツールを活用することで、効率的にコンバージョン率をあげることができます。

コンバージョンしやすい内容にする

コンバージョン率が低くてお困りの場合、オファーの内容を見直し、閲覧者のコンバージョンまでのハードルを低くすることもおすすめです。
たとえばECサイトでは、販売スタッフと顧客が対面で会話ができない分、購入を何度もためらう方も少なくありません。
実物が見えない高額の商品の購入や、契約は誰しも抵抗するでしょう。
そのため、コンバージョンを高めるためにはお試し期間を設けたり、初月は無料などの特典をつけたりしてコンバージョンまでのハードルを下げることが有効です。

まとめ

コンバージョン率は業界別に加えてWebサイトやECサイトの目的、媒体別にも異なります。
コンバージョン率を高めるための改善は日々の分析が必要不可欠です。
最適なサイト構築には多大な労力がかかります。

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