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2023/09/27ファーストパーティデータとは? 顧客データの収集と活用について解説

コラム

昨今では、広告やマーケティングにおいて活用されてきたサードパーティーデータ(Cookie等)が、個人情報保護の観点から利用できなくなってきています。
この風潮は加速し、企業は顧客や市場のデータを独自に収集する対応を迫られるでしょう。

本記事では、第三者を介入させないファーストパーティデータの収集方法や活用のポイントについて解説します。

ファーストパーティデータとは自社が独自に収集したデータ

ファーストパーティデータ(First Party Data)とは、企業が第三者に頼らず独自に収集した顧客や市場に関するデータのことで、具体的には次のようなものが挙げられます。

  • ● 自社のWebサイトやアプリの利用状況を示すデータ
  • ● 自社のWebサイトやアプリで入力された個人情報(氏名・メールアドレスその他)
  • ● 顧客による自社商品・サービスの購買・利用履歴や行動履歴
  • ● 展示会等のオフラインで収集した顧客や消費者のデータ

すべて自社が収集したものであり、最も信頼性の高いデータであるといえます。

ファーストパーティデータの3つの関連語との違い

関連した用語として、3つのマーケティング用語の意味とファーストパーティデータとの違いについて解説します。

ゼロパーティデータ

ゼロパーティデータ(Zero Party Data)とはファーストパーティデータの一部であり、顧客が自ら企業や広告主に提供するデータのことです。
例えば、顧客が自発的に回答したアンケートの結果や、会員ページで入力した興味のある商品の情報、レビューなどが挙げられます。

関連記事:ゼロパーティデータとはなに?注目されている理由と獲得方法について紹介

セカンドパーティデータ

セカンドパーティデータ(Second Party Data)とは、取引関係のある他社が取得したデータのことであり、具体的には次のようなものが挙げられます。

  • ● パートナー企業から提供されるデータ
  • ● 子会社・関連会社と共有されるデータ
  • ● メディアから広告主に提供されるデータ

ファーストパーティデータの次に信頼性の高いデータであるといえるでしょう。

サードパーティデータ

サードパーティデータ(Third Party Data)とは、利害関係が発生しない第三者から提供されたデータのことで、具体的には次のようなものが挙げられます。

  • ● Webブラウザから取得される外部サイトのCookie等のデータ
  • ● 国や地方自治体・公共機関が公開しているデータ
  • ● データ収集専門の企業から入手したデータ

第三者から入手するデータのため、情報元の信頼性・信憑性を確認することが重要です。

関連記事:サードパーティデータとは?周辺用語やゼロパーティデータ等との違い、活用法を解説

ファーストパーティデータが注目される2つの理由

ファーストパーティデータが注目される理由として、現在のWeb広告を取り巻く状況の変化や、利用するメリットの大きさが挙げられます。
以下では、それぞれについて簡単に解説します。

Web広告を取り巻く状況の変化

Web広告やマーケティングにおいて、Webブラウザに保存されるCookieを利用してユーザーの行動や情報を分析・活用することが主流でした。
しかし、近年は個人情報・プライバシー保護の観点からCookieの利用に対して法的な規制が行われるようになりました。各社、WebブラウザにおけるサードパーティのCookieをブロックする動きが進んでいます。
そのため、第三者からデータを得ることが難しくなってきており、ファーストパーティーデータへの注目が高まってきたのです。

メリットの大きさ

ファーストパーティデータは企業が自ら収集したデータであり、以下のようなメリットが挙げられます。

  • ● 目的にあったデータを自在に収集可能
  • ● 収集した意図など詳細が明らかで信頼性が高い
  • ● 他社から購入する費用が不要
  • ● 顧客の了解が取れたデータだけを活用できるためプライバシー侵害のリスクが低い
  • ● 自社の顧客情報を扱うため自社の顧客像を正確に把握できる

ファーストパーティデータの3つの収集方法

ファーストパーティデータを収集する方法は、大きく分けて3種類あります。
オンラインではシステムが自動的に収集するものと、顧客の入力データを収集するやり方があり、オフラインでは顧客にアンケートの記入やヒアリングを行って得たデータを集計する方法などが挙げられます。以下で詳しく解説します。

トラッキングで収集

トラッキングとは、自社のWebページやモバイルアプリ上におけるユーザーの行動や滞在時間などをファーストパーティCookieやJavaScriptを用いて収集することです。
トラッキングデータを取得することで、顧客や消費者がどのような経路で商品の購入や問い合わせに至ったのかを把握できます。
また、獲得したデータはWebサイトの改善や広告運用など、さまざまな形で役立てられます。

顧客とやりとりする情報を利用

顧客との接点は、メール・SNS・電話・チャット・問い合わせ・レビューなど、さまざまなところにあります。
各接点で収集可能なファーストパーティデータとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • ● メールの開封率
  • ● SNS投稿へのいいねやコメント
  • ● コールセンターからの案内やサポートに対するリアクション
  • ● 問い合わせフォームやチャットの入力内容・解決率

目的に合わせて複数のデータを収集することで、顧客の利用状況をより正確に把握できます。

オフラインでの収集

ファーストパーティデータはオフラインでも収集可能であり、以下のような方法があります。

  • ● 店頭・セミナー等でアンケートを実施
  • ● 展示会やイベントのブースで名刺を受け取る
  • ● 商品やサービスの購入・契約時に個人情報の記入を促す
  • ● ポイントカード等の作成時に個人情報を取得する
  • ● 店内の行動や接客内容を記録する

実店舗の運営に活かせるデータや、オンラインでは収集できない貴重なデータを取得できるというメリットがあります。

ファーストパーティデータを活用する4つのポイント

ファーストパーティデータの活用ポイントを4つ解説します。
大前提として、利用目的に沿ったデータを取らないとうまく活かせないという特性があります。
収集データが妥当なものであるかを最初に確認しましょう。

収集目的を明確にする

ファーストパーティデータを収集する目的を決定しましょう。
データ収集にも時間や費用がかかります。
目的が定まらないと、項目が多いわりには使えない情報が散見されたり、本来必要な情報が得られなかったりして、過不足が生じるのです。
利用目的が明確になればどのようなデータを収集すればよいのかが分かり、質問の項目や形式などが決められます。
また、分析方法やツールなども最適な選択ができるでしょう。

顧客データは価値と交換する

顧客や消費者は、メリットが何もないのに企業へ情報を提供することは基本的にありません。
今後のサービスを期待したり、何らかの見返りを求めています。
情報を提供する代わりに「サービスの向上を期待できる」「特典を受けられる」などのサービスを提供し、メリットを感じてもらう必要があるでしょう。

ツールを活用する

半ば自動的に収集されたファーストパーティデータは膨大であるため、人の力だけで分析することは効率的ではありません。

  • ● CRM(Customer Relationship Management)
  • ● SFA(Sales Force Automation)
  • ● MA(Marketing Automation)
  • ● DMP(Data Management Platform)

などのツールを使用し、得られた顧客や消費者の個人情報、行動履歴、興味・関心などのデータを管理・活用することがおすすめです。
ツールの機能を理解し、広告・キャンペーン・サポート・リピーターの獲得などのマーケティング活動に役立てましょう。

検証する

ツールを使えば分析やアクションも比較的容易です。
成功した施策で得たノウハウは今後のマーケティングに活用できます。
しかし、考えた通りの成果に結びつかないケースも多いでしょう。
その場合は、施策やデータの集め方に問題がないかを細かく検証する必要があります。
検証で明らかになった問題点は修正し、新たな施策として実施・記録する姿勢が大切です。

まとめ

サードパーティデータを利用してマーケティングを実施していた多くの企業は、Cookieの規制やプライバシー保護の観点から、今後のマーケティング活動における方向転換を迫られるでしょう。
また、どのようなファーストパーティデータを収集するべきかは企業によって異なるため、自社で検討し判断しなければならず、広告やアフターサービスなど利用の目的も明確にする必要があります。
より精度の高いマーケティングにつなげるため、データ収集に重点をおいた戦略を立てる意義は大きいといえます。

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