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2023/09/27パルス消費とは? ジャーニー型消費・衝動買いとの違いや企業の対応方法を解説

コラム

「パルス消費」は、消費者の購買動機を理解するうえで重要なワードです。
マーケティング担当の方は耳にする機会が多いでしょう。
本記事では、パルス消費の意味や似た用語との違い、企業の対応方法などを詳しく解説します。

パルス消費とはスマホ操作中にピンときた商品を購入する消費行動

パルス消費とは、2019年にGoogle社が提唱した新たな消費行動の概念であり、スマートフォンを眺めている際、瞬間的に気に入ったモノを即座に購入する行動のことです。
スマートフォンが普及し、どこでも何時でも買い物ができる環境に変化したことが発生の理由とされています。

パルス消費に至る動機は、多くの場合「なんとなく気に入ったから」「ピンときたから」のように曖昧です。
そのため、偶然知った知名度の低いブランドや商品でも、自分に合うものだと感じれば抵抗感なく購入に至ります。

パルス型消費行動に影響を与えるバタフライ・サーキット

パルス消費を起こす消費者の思考を理解するうえで、「バタフライ・サーキット」というワードは欠かせません。
ここでは、バタフライ・サーキットの概要と思考のパターンについて解説します。

バタフライ・サーキットとは

バタフライサーキットとは、商品を認知してから購入するまでに起こる探索行動のことです。
探索行動は「さぐる」「かためる」の2つから成り立ち、「さぐる」は商品の情報を調べたり、選択肢を増やしたりする動きを表します。
一方、「かためる」は、複数の商品を比較して選択肢を絞る動きを示します。
バタフライサーキットは「さぐる」と「かためる」がぐるぐると繰り返されており、その様子がバタフライ=蝶々の形に似ていることが特徴です。

バタフライ・サーキットの5つのパターン

バタフライサーキットには5つのパターンがあり、「さぐる」「かためる」のバランスや方法がそれぞれ異なります。

  1. 全方位型:「さぐる」「かためる」の動きが継続的で、両方のバランスが均等のパターン
  2. 主観型:「さぐる」にあたる情報収集や知識の蓄積自体を楽しんでいるパターン
  3. 慎重型:「さぐる」「かためる」を一通り行った後、実店舗で実物を確認するパターン
  4. 真面目型:オフラインでの口コミで商品を認知した後に、オンラインでバタフライ・サーキットをするパターン
  5. 瞬発型:商品やサービスの購入を思い立ってから実際に購入するまでのスピードが早く、瞬発的な購買行動をとるパターン

関連記事:バタフライサーキットから見る消費者の購買行動とレビューの関係

パルス消費に似た3つの用語との違い

パルス消費は新しい概念のため、従来の消費行動や似た用語と何が違うのかと疑問に思う方もいるでしょう。
ここからは、似た用語の意味とパルス消費との違いを解説します。

カスタマージャーニー型消費

カスタマージャーニー型消費は、パルス消費が顕在化する前に主流であった消費行動です。
商品を認知した後に詳細や魅力を調べ理解し、購買意欲を高めて購入に至ります。
カスタマージャーニー型消費は顧客の行動にストーリー性があり、購買まで段階を踏む点が特徴です。
パルス消費とは購入までにかかる時間が異なります。

衝動買い

衝動買いは、ブランド品や嗜好品のような非日常を求めた消費行為を指します。
商品を見て「欲しい」と感じ「必要ではないけれどどうしても手に入れたい」という感情が湧き出て、想定外のものを購入します。
一方、パルス消費で購入されるものは、主に日用品・食品などの生活用品です。
欲しいものが漠然とあり、SNSやWebサイトを見ている際にピンときたものを購入することが多いでしょう。

エシカル消費

エシカル消費とは、社会的課題の解決につながる商品や、社会的課題に取り組む事業者を選択して商品やサービスを購入する消費行動です。
倫理的消費とも呼ばれます。
パルス消費の動機は自分の直感であることに対し、エシカル消費は購入の決め手が社会に沸き起こる課題の解決である点が異なります。

パルス消費を刺激する「直感センサー」6種類

パルスを発生させ、購買意欲を高める「直感センサー」には種類があります。
ここでは、パルス消費を引き起こす直感の種類について詳しく解説します。

セーフティ|安心安全なものに反応する

「セーフティ」は、販売先や商品が安心安全だと感じた際に購入を決断する直感センサーです。
ネットショッピングは売り手が見えにくく、不安があれば購入を懸念する方も多いでしょう。
また、商品の詳細な情報が明記されておらず内容が分からなければ、購入意欲は高まりません。
そのため、ブランドやECサイトの認知度が高かったり、問い合わせ先や返品フローが明確であったり、材料や生産地などの商品情報が掲載されているとパルス消費されやすい傾向にあります。

フォーミー|私のためだと思うものに反応する

「フォーミー」は、自分が求めていたものだと感じた場合に購入意欲が高まる直感センサーです。
自分に最適だと思える商品を発見した場合や、消費者の興味に合わせた広告配信・紹介動画・画像などで刺激される傾向にあります。
たとえば、自分の骨格やパーソナルカラーに適した好みの服が見つかった際に、自分にぴったりだと感じてパルス消費に至るケースがあげられます。

コストセーブ|お得感があるものに反応する

「コストセーブ」は、割引・期間限定・最安値・送料無料など、お得感があるものに反応する直感センサーです。
ネットショッピングは商品の価格を比較しやすいため、安ければその場で購入される傾向にあります。
また、狙っていた商品がタイムセールで安くなった場合にも、直感センサーを刺激します。

フォロー|第三者の評価が高いものに反応する

「フォロー」は、SNSで話題の商品やサービス、インフルエンサーが勧めているものなどに反応しやすい直感センサーです。
第三者の評判がよいものを「自分も体験してみたい」と感じやすいため、パルス消費されやすい傾向にあります。
また、自社ECサイトや口コミサイトのレビューで高評価を得ている店舗・商品なども、購買意欲を掻き立てます。

アドベンチャー|未知の興味をそそるものに反応する

「アドベンチャー」は、新商品や珍しいもの、期待できるものに反応する直感センサーです。
「どのような効果が出るのだろう」「どのように仕上がるのだろう」など、未知の商品に対して冒険心やチャレンジ精神が掻き立てられた際に購入されます。

パワーセーブ|買い物の労力が減らせるものに反応する

「パワーセーブ」は、手間が省けることに反応する直感センサーです。
実店舗よりもネットショッピングが選ばれるように、買い物に行く身体的労力を減らせる方が購入されやすい傾向にあります。
また、商品を比較検討する時間が減らせた場合も同様です。
たとえば、心理テスト形式で自分に合う商品が導き出された際に、購入されやすくなります。

企業がパルス消費に対応する方法3つ

企業が売上を伸ばすためには消費者の直感センサーを刺激し、購買意欲を高める必要があります。
ここからは企業の担当者の方に向けて、パルスを発生させスムーズに購入してもらうための対応策を解説します。

カゴ落ちを避けるためにインターフェースを整備する

カゴ落ちとは、ネットショッピングでカゴに入れたまま、商品を購入せずに離脱されることをいいます。
カゴ落ちを防ぐためには、インターフェースを整備することが重要です。
離脱される原因には、直感センサーへの刺激が弱いことや、購入までのプロセスが複雑であることなどが原因として考えられます。
そのため、商品説明を充実させたり、購入ボタンや決済方法を分かりやすく表示したりするなどの改善をしましょう。

1人ひとりの消費者に合わせたマーケティングをする

直感センサーを刺激するためには、消費者ごとに合わせたマーケティングが求められます。
従来では、購入に至るまでのフェーズに合わせて、万人に向けたアプローチが主流でした。しかし、パルス消費は直感を働かせるタイミングが人によってさまざまのため、消費者が商品と接点を持った際に、自分に合う商品だと認識してもらえるような仕掛けが重要です。
特に、SNSや自社ECサイト、レビューサイトを活かして「フォーミー」「フォロー」を刺激し、見込み客に対しては「コストセーブ」を反応させる情報を適宜届けることが効果的です。

シェアしたくなるきっかけを作る

近年では、SNSでの反応が売上の向上に影響を与えるため、シェアしたくなるきっかけを意図的に作ることも重要です。 SNSでシェアされることで、より多くの人の「フォロー」「アドベンチャー」を刺激できます。 たとえば、拡散キャンペーンやダンスチャレンジなどがあげられます。 「誰かと共有したい」「試してほしい」「見せたい・自慢したい」と思われるように、商品やサービスの内容や打ち出し方を検討するとよいでしょう。

まとめ

パルス消費を促進するためには、パルス消費を刺激する直感センサーを意図的に引き起こさせる、もしくは妨げない工夫が必要です。

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