ECサイトを運営する多くの事業者が、オウンドメディアを活用したマーケティング戦略に注目しています。
ECサイトの認知拡大や潜在顧客のファン化を促進したい方は、オウンドメディアの運営がおすすめです。
実際にオウンドメディアの運用を検討している方の中には、どのように進めるべきか悩む人もいるでしょう。
本記事では、ECサイトがオウンドメディアを運用するメリットと具体的な始め方、さらに成功事例を紹介します。
ECサイトがオウンドメディアを運用する魅力
ECサイトの売上アップや認知アップを目指すのであれば、オウンドメディアの立ち上げがおすすめです。
ここでは、ECサイトがオウンドメディアを運用する魅力を3つ紹介します。
- ・コンテンツを資産にできる
- ・顧客をファン化させやすい
- ・集客の軸を増やせる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コンテンツを資産にできる
オウンドメディアで投稿した記事や動画は、自社のコンテンツとして資産になります。
なぜなら認知拡大を目的に打ち出す広告とは異なり、一度作成したコンテンツは長期にわたって価値を生み出し続けるからです。
ECサイトと同一のドメインで構築したオウンドメディアに掲載する記事にSEO対策をしておけば、時間の経過とともにSEO効果が高まり、検索エンジンからの自然流入が増加していく可能性もあるでしょう。
掲載する情報によっては、常にユーザーにオウンドメディアを応援し続けてもらえるきっかけにもなります。
たとえば、商品の詳細な使用方法や専門知識をまとめた記事は、数年経っても読者に価値を提供し続け、定期的なアクセスを獲得できます。
オウンドメディアは投稿するだけで資産を積み上げることができる、効率的なマーケティング手法といえるでしょう。
顧客をファン化させやすい
オウンドメディアは、顧客をファン化させる場所としても効果的です。
オウンドメディアを通じて提供される豊富な情報は、顧客の満足度を高め、強い信頼関係を構築する基盤となるからです。
ECサイトでの商品の販売だけでなく、オウンドメディアで関連する有益な情報や専門知識、自社のブランドストーリーやコンセプトを共有することで、ブランドへの信頼度が向上します。
また、継続的な情報発信により、顧客との接点が増えれば、自然と顧客はファンに変化していくでしょう。
実際に、化粧品のECサイトやオウンドメディアで肌ケアの専門知識を発信したり、家具のECサイトでインテリアコーディネートのアドバイスを提供したりすることで、リピート率が向上した事例もあります。
顧客をファン化させることで、口コミやSNSでの自然な拡散も期待でき、さらなる成長につながるでしょう
集客の軸を増やせる
オウンドメディアを運用することで、ECサイト以外の集客の軸を増やすことができます。
ECサイトだけであれば自社の商品に興味がある顧客に限定されますが、オウンドメディアがあれば関連する情報を求めるユーザーにもアプローチが可能になります。
異なる検索意図を持つユーザーにリーチできることで、潜在顧客の開拓にもつながるでしょう。
たとえば、スキンケア商品を販売するECサイトであれば、「ニキビの治し方」「乾燥肌のケア方法」といった情報を求めるユーザーを獲得できます。
商品購入を直接的に検討していないユーザーとの接点を作ることで、潜在顧客を確保して将来の購入につなげることができるのです。
複数の集客手段を持つことで、特定の広告媒体や検索キーワードへの依存度を下げ、安定的な集客基盤を構築できます。
オウンドメディアを立ち上げるための3つのステップ
では実際にオウンドメディアを立ち上げる場合、どんな手順で進めればいいのでしょうか?
ここではオウンドメディアを立ち上げるための3つのステップを解説します。
- ・オウンドメディアのコンセプトを決める
- ・キーワードをリサーチする
- ・記事を執筆・投稿する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
オウンドメディアのコンセプトを決める
まずは、メディアとしての方向性を明確にすることが大切です。
事前にターゲット層の課題や悩み、興味関心事を深く理解し、どのような価値を提供できるのかを具体化することで、ターゲットに刺さるオウンドメディアを作ることができるからです。
コンセプトを決める際は、具体的に以下のような項目を考えましょう。
- ・ターゲットとなる読者層の定義
- ・提供する価値の具体化
- ・競合メディアとの差別化ポイント
- ・長期的な運営ビジョン
- ・コンテンツの方向性やトーン&マナー
また、自社の強みや専門性を活かせるテーマ設定も重要なポイントです。
コンセプトやオウンドメディアの方向性を明確にすることで、一貫性のある魅力的なメディアを構築することができるでしょう。
キーワードをリサーチする
オウンドメディアを運用する際は、ただ情報を発信するだけでなく、SEOを踏まえてインターネット検索で上位に掲載されるための対策をしておくことが大切です。
SEO効果を最大化するために必要なのは、綿密なキーワード調査です。
検索ボリュームと競合性のバランスを考慮しながら、効果的なキーワードを選定していきましょう。
キーワード調査で利用するツールは以下のとおりです
- ・Google キーワードプランナー
- ・Google Trends
- ・検索候補やレコメンド機能
- ・競合サイトの分析
- ・ユーザーの声の収集(Q&Aサイトやソーシャルメディア)
ターゲットに合っており、かつSEOでも上位を狙えるキーワードを選定することにより、効率的なコンテンツ制作と確実なアクセス獲得が可能になります。
記事を執筆・投稿する
メディアができて、キーワードの選定も完了したあとは、記事を執筆・投稿してみましょう。
質の高いコンテンツを継続的に発信することが、集客や認知拡大につながります。
ユーザーの検索意図に応える内容を心がけ、読みやすさと専門性のバランスを保ちながら記事を作成しましょう
コンテンツ作成のポイントになる要素をまとめました。
- ・適切な見出し構成
- ・わかりやすい文章表現
- ・具体例や数値の活用
- ・信頼性の高い情報源の引用
- ・囲みや吹き出しなどビジュアル要素の効果的な活用
- ・内部リンクの最適化
記事は一度書いただけで終わりではありません。
検索順位や離脱率などのデータを集計して再度修正して記事を投稿するなど、継続的な振り返りと改良を重ねましょう。
オウンドメディアの成功事例3選
ここからは、ECサイトとオウンドメディアの組み合わせに成功している事例を3つ紹介します。
- ・パンと日用品のお店わざわざ
- ・Mr.CHEESECAKE
- ・かわしま屋
それぞれ詳しく見ていきましょう。
パンと日用品のお店わざわざ
パンと日用品のお店わざわざは、2009年に長野県東御市御牧原の山の上にパンと日用品を販売する小さな店として誕生しました。
わたしの「よき」を問うメディアとして「よきマガジン」を運営しており、衣食住や健康、長野についてなど、インタビュー記事やコラムを交えて情報を発信しています。
読み物として楽しみつつも、商品紹介ページでは商品に対する熱い思いやストーリーが載せられている点も特徴のひとつです。
普段の日常からユーザーの興味を引き立て、商品購入の機会を作る仕組みがしっかりと組み込まれているオウンドメディアといえるでしょう。
Mr.CHEESECAKE
Mr.CHEESECAKEは、「世界一じゃなく、あなたの人生最高に。」というメッセージを添えてチーズケーキを販売しています。
ECサイトの中には「Mr.CHEESECAKE JOURNAL」として、実際に販売されているチーズケーキの誕生秘話やシェフのインタビューなど、ECサイトの裏側を覗ける記事を多数掲載しています。
商品の魅力を最大限に引き出したうえで商品の販売ができているため、顧客満足度の高さを維持しているといえるでしょう。
かわしま屋
かわしま屋はオーガニック食品や調味料、ドリンクなどを販売するECサイトです。
ECサイト内には、商品の紹介ページだけでなく、小豆や玄米、酢などの健康食品を使ったレシピの紹介や、コラム記事として生産者へのインタビュー記事などを掲載しています。
さらに、YouTubeチャンネルも開設しており、Well Beingをテーマに食と健康に関する動画を発信しています。
さまざまな集客ツールを活用して、食や健康に興味がある潜在顧客を確保し、自社の売上につなげられている事例といえるでしょう。
ECサイトとオウンドメディアとの組み合わせで成長させよう
今回は、ECサイトとオウンドメディアの組み合わせの魅力や、実際のオウンドメディアの作り方、成功事例を解説しました。
オウンドメディアの戦略的な活用は、ECサイトの持続的な成長に不可欠な要素となっています。
商品販売だけでなく、価値ある情報を提供することで、ブランド認知度の向上や顧客との信頼関係の構築、リピート率の向上などを狙えます。
オウンドメディアにもECサイトにも言えることですが、読者の購買意欲を高めるには口コミを効果的に活用するのがおすすめです。
「ReviCo」は、現在280以上のECサイトに導入されているレビューマーケティングプラットフォームです。
ECサイト・実店舗を問わず商品やサービスを体験した消費者から良質なレビューを数多く収集し、サイト内へ掲載、また、データを分析しマーケティングに活用することでコンバージョン率の向上やユーザーコミュニケーションを促進させます。
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