ECサイトの競争が激化する中、自社の商品をいかに魅力的に見せ、顧客に選ばれるかが大きな課題となっています。
今回は、売れるECサイトを作るために必要なポイントや魅力的な商品ページに求められる要素、近年のデザインのトレンドを解説します。
ECサイトを作りたい・自社ECサイトをより顧客に好まれるデザインに作り替えたいと考える方はぜひ参考にしてください。
売れるECサイトとは?
そもそも売れるECサイトとはどんなものなのでしょうか?
ここでは、売れるECサイトの特徴や、売れないECサイトとの比較を解説します。
- 売れるECサイトと売れないECサイトの違い
- 売れるECサイトは集客力と購入に繋げる力がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
売れるECサイトと売れないECサイトの違い
売れるECサイトと売れないECサイトには、デザインや決済機能、売り方やユーザーが体験できる魅力に違いがあります。
主な違いを表にまとめました。
売れるECサイト | 売れないECサイト | |
ユーザー体験 | 直感的な操作で使いやすいユーザーが求める情報がすぐに得られる | 使いづらい目的の商品を見つけにくい |
商品情報 | 詳細な商品説明分かりやすく、見やすい画像レビューが豊富 | 商品情報が不足している写真が不鮮明 |
デザイン | シンプルデザイン性が高い必要な操作が分かりやすい | 過剰な装飾複雑なナビゲーションでユーザーが迷う |
集客 | SEO対策やSNSを活用している多様な集客手段を持つ | 集客に力を入れていない広告やSNS活用が不十分 |
マーケティング戦略 | ターゲットに合わせた広告クーポンやイベント実施など積極的なマーケティング促進 | ターゲットに合ったマーケティングができていない |
リピーター対策 | リピーター向けの割引や特典が豊富メールでの定期的な接点を増やしている | リピーター獲得の戦略が少ない顧客との接点が少ない |
決済機能 | 簡単で安全な決済手段セキュリティ対策が厳重複数の決済方法を提供 | 決済方法が少ない手続きが煩雑 |
そもそも売れるECサイトは、圧倒的なユーザーファースト設計が特徴です。
顧客が簡単に欲しい商品を見つけられて、スムーズに購入手続きを完了できる流れがスムーズである点はもちろん、顧客の購買意欲を高めるための商品の詳細情報、写真やレビューなどの要素がしっかり整っています。
さらに、リピーターを獲得するためのマーケティング戦略が充実しており、新規顧客を獲得してリピーターとして育てるまでの流れがしっかりしているといえるでしょう。
一方で売れないECサイトは、ユーザー体験が悪い、商品ページが見づらい、決済方法が複雑で購入手続きが面倒など、顧客が離脱しやすい要素が多い点が特徴です。
サイト訪問から購入までは、流れになっているため、どこかが不十分であれば、ユーザーが購入までのステップに不満を感じ、離脱につながります。
また、広告やプロモーション活動も不十分なため、新規顧客の獲得が難しく、売上が安定しないという悪循環に陥っています。
売れるECサイト・売れないECサイトの特徴を踏まえ、自社ECに売れないECサイトの要素がないか、あった場合はどう対策すべきかを考えましょう。
売れるECサイトは集客力と購入に繋げる力がある
売れるECサイトの最大の特徴は、集客力と購入に繋げる力がある点です。
そもそもECサイトの売上は、集客力のあるなしで成果が変わってきます。
ECサイトの売上の計算方法は以下のとおりです。
訪問者数 × 購入率 × 客単価 = 売上金額
つまり、集客力がなければ訪問者数が増えず、購入率の向上も難しいということ。
集客力のあるECサイトは、SEOやSNSなどをうまく活用し、ターゲット層に効果的にアプローチし、自社ECサイトへの導線を作ることができています。
さらに訪問したあとに離脱しないように、ECサイト内の仕組みも常に改善しています。
集客力を上げるだけなら、広告を出したり外部に委託することで解決する可能性もありますが、購入に繋げる力までつけるには、ECサイトそのものを見直す必要があるでしょう。
まずできることは購入に繋げる力のあるECサイトに改良することです。
売れるECサイトに必要な5つのポイントを解説
売れるECサイトは、サイトの全てのページにおいて売れる要素が散りばめられています。
ここでは売れるECサイトに必要な5つの要素を解説します。
- ・商品・ブランドのイメージを伝えるファーストビュー
- ・ユーザーファーストなUI・UX設計
- ・商品購入のハードルを下げる仕組み
- ・購入したくなる仕掛け
- ・明確な目標・ゴール設定
それぞれ詳しく見ていきましょう。
商品・ブランドのイメージを伝えるファーストビュー
ファーストビューは、ユーザーの第一印象を左右する重要な要素です。
魅力的なビジュアルやキャッチーな言葉があれば、ユーザーの心を掴み、商品購入に繋げられるだけでなく、商品やECサイトのファンになってもらえるでしょう。
しかし、ファーストビューはただカッコよく・おしゃれにすればいいというわけではありません。
たとえば高品質な素材で作られた洋服ブランドのECサイトであれば、高級感のある素材感を強調した画像やシンプルで洗練されたデザインで、ブランドイメージを確立できますが、子供用品のECサイトで高級感のあるデザインを採用しても、商品イメージとつながらずユーザーの心を掴むことは難しいでしょう。
ファーストビューで商品やブランドのイメージを一瞬で伝え、ユーザーの興味を引きつけ、商品ページに誘導していくことが大切です。
ユーザーファーストなUI・UX設計
UI・UX設計とは、ユーザーが快適にサイトを利用できるような仕組みのことです。
UI(ユーザーインターフェイス) | Webサービスやアプリケーションでユーザーの目にふれる全ての要素 Webサイト上でのレイアウト文字フォント配色スマホ本体のボタン配置など |
UX(ユーザーエクスペリエンス) | ユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験 商品やサービスに対して楽しい・美しいと感じたりすること他社製品より使いやすいこと |
ECサイト上のボタンやページのレイアウトを直感的に操作でき、欲しい商品がすぐに見つかるような設計にすることで、購入率の向上につながります。
逆にファーストビューには右にボタン、商品ページには左にボタンなどUIがバラバラだと、ユーザーは「使いにくい」と感じ、商品購入に消極的になるリスクがあります。
ユーザーファーストのUI・UX設計を組み込む際のポイントは以下のとおりです。
- ボタンの位置・デザインを統一する
- 商品検索機能を充実させる
- カテゴリー分けを分かりやすくする
- 商品詳細ページに関連商品を表示する
まずは自分のECサイトのUI・UX設計がどうなっているか確認してみてください。
商品購入のハードルを下げる仕組み
商品購入のハードルを下げるには、価格設定以外にも対策が可能です。
すぐに対策できる方法は、購入手続きの簡素化です。
面倒な入力項目を減らしたり、ゲスト購入を可能にしたり、各種決済方法に対応することで、ユーザーの購入意欲を高めることができます。
たとえばSNSアカウントでログイン連携できる仕組みや、ワンクリック購入機能の導入などが効果的です。
購入手続きの円滑化は、ユーザーの満足度向上にもつながるため、ショッピングカート機能や商品ページに記載する情報を分析してみてください。
購入したくなる仕掛け
売れるECサイトには、ユーザーが思わず「購入したい!」と思うような仕掛けがサイトの各所に散りばめられています。
たとえば商品ページで「購入したい!」仕掛けを作るには、高品質な画像や動画、詳しい商品説明はもちろん、ユーザーの口コミや評価が効果的でしょう。
さらに、「今すぐ購入したい」気持ちにさせるための限定割引や送料無料特典など、購入を後押しする要素を追加するのも効果的です。
また、商品ページに以外にもカートに商品を追加した際に、次に購入したくなる商品をレコメンドする仕組みや、緊急性を高めるタイマー(例:「あと◯分でこの価格」)を設置する方法なども、顧客の購買行動を促進する効果的な手段といえるでしょう。
明確な目標・ゴール設定
明確な目標設定は、売れるECサイトに不可欠です。
なぜなら売上目標や顧客獲得数、リピーター率など、達成すべき具体的な数値を定めることで、戦略の方向性が明確になるからです。
戦略の方向性が明確になれば、対策すべき箇所が見えてきます。
集客やサイト訪問者の購入率を高める対策は、正解がありません。
複数の対策を比較しながら、自社に合う行動をとる必要があるため、常にどのような施策が必要かを分析し、PDCAサイクルを回しながら改善を繰り返すことが大切です。
まずは自社ECの集客力や販売力がどのくらいあるのか、数値測定や分析から始め、必要な目標やゴールを設定しましょう。
ECサイトの商品ページデザインに求められる3つの要素
ここでは、売れるECサイトの商品ページを作るための3つの注意点を解説します。
- 明瞭でシンプルな商品説明の設置
- 魅力的でイメージがつきやすい商品画像
- 第三者目線の意見である口コミやレビュー
それぞれ詳しく見ていきましょう。
明瞭でシンプルな商品説明の設置
売れるECサイトの商品ページは、明瞭かつシンプルに商品情報を掲載しています。
商品説明は、商品情報だけでなく商品の特徴やメリットを分かりやすく伝えることができる場所ですが、伝える情報を取捨選択することが大切です。
商品ページで記載すべき情報は以下のとおりです。
- 商品名
- 素材
- サイズ
- 機能
- クーポン情報
- 配送料の情報
- 関連商品の情報
- レビュー
たとえばワンピースなどの衣服を販売するECサイトであれば、商品ページにおすすめのコーディネートやサイズ感が分かる情報があれば、購入後のイメージをしやすいでしょう。
ガジェット系の商品を販売する場合は、関連商品を紹介することでまとめ買いを訴求することも可能です。
購入するユーザーはどのような情報を求めているか、あらかじめ分析したうえで必要な情報を掲載できれば、購買意欲を高めることにつながります。
魅力的でイメージがつきやすい商品画像
高画質な商品画像は、商品の魅力を最大限に引き出します。
商品画像はできるだけプロのカメラマンに撮影を依頼することがおすすめです。
商品をさまざまな角度で撮影したり、商品を使用しているシーンをイメージできるような画像を用意することで、ユーザーは商品をよりリアルに感じることができます。
たとえばファッションアイテムであれば、モデルが着用している画像や、商品のディテールが分かるようなアップ画像を用意することで、商品の魅力を効果的に伝えることができます。
ひとつの商品に対して、複数の商品画像を用意するようにしましょう。
第三者目線の意見である口コミやレビュー
口コミやレビューは、商品の信頼性を高めるだけでなく、購入の後押しになる重要な要素です。
たとえば、商品の品質や使い心地、デザインなど、様々な視点からの口コミやレビューを掲載することで、ユーザーは商品の情報をより深く理解することができます。
特に衣料品のブランドであれば、口コミの記入欄に着用者の体重や身長などを記入したうえでのサイズ感を用意しておくことで、次に購入する顧客の重要な指標となるでしょう。
口コミやレビューは購入後のフォローアップメールに添付するだけで、顧客の満足度向上にもつながります。
口コミをECサイトに組み込みたいと考える方は、ReviCoを活用してみてください。
「ReviCo」は口コミ投稿の促進や、口コミの自動最適化ができるツールです。
フォローアップメールに直接回答できるアンケートフォームを設置できるため、顧客からのレビューを効率的に集められます。
収集した口コミを上手く活用するためのECサイトの設計ツールも用意しています。
売れるECサイトを作りたいと考える運営者様は、ぜひご相談や資料請求をご検討ください。
売れるECサイトのデザインのトレンド3選
売れるECサイトのデザインは、時代によってトレンドが移り変わります。
ここでは、2024年8月現在のECサイトデザインのトレンドを3つ紹介します。
- 3Dグラフィック・アニメーション
- スプリットスクリーンレイアウト
- ミニマルデザイン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3Dグラフィック・アニメーション
3Dグラフィックやアニメーションは、商品をより立体的に表現することで、商品に動きやアクセントを加えるデザインです。
アニメーションを活用すれば静止画よりも動的な表現ができるため、ユーザーの興味を引きつけ、商品への関心を高めます。
たとえば、コスメ製品であれば、商品のテクスチャーや発色を3Dで表現したり、家具であれば、部屋に置いたイメージをアニメーションで表現したりすることも可能。
商品のイメージを直感的に伝えることで、顧客の離脱率を防ぎ、インパクトを与えられるでしょう。
スプリットスクリーンレイアウト
スプリットスクリーンレイアウトとは、複数の情報や写真を同時に表示するデザインです。
商品画像と商品説明を同時に表示したり、複数の商品を比較表示したりすることで、ユーザーはよりスムーズに商品を選ぶことができます。
たとえば、ファッションアイテムであれば、商品の正面と背面の画像を同時に表示したり、コーディネート例を提案したりすることで顧客は一瞬で商品の情報を獲得できるでしょう。
スプリットスクリーンレイアウトは、視覚的な訴求力が高いため、ファーストビューに大きく載せることでユーザーの購買意欲を高めます。
ミニマルデザイン
ミニマルデザインは名前のとおり余計な要素を削ぎ落とし、シンプルで洗練されたデザインです。
たとえばAppleのECサイトでは、黒を基調とした背景に、高画質なiPhoneの画像を大きく表示しています。
大画面で商品を見ることで、質感や細かなパーツまで確認できるため、シンプルながらも強いメッセージを与えることができる点が魅力です。
他にもサイト上で使うフォントをシンプルにすることやデザインだけでファーストビューを表現する方法などでも、洗練された印象を与えることも可能です。
ミニマルデザインは、高級感を演出することができるため、単価の高い商品のECサイトに向いているといえるでしょう。
売れるECサイトはお客様ファーストで考えることが大切
今回は、売れるECサイトのデザインや必要な要素、トレンドなどを詳しく解説しました。
ECサイトのデザインは、常にユーザーの視点で考えることが重要です。
ユーザーが快適に商品を探し、購入できる設計にすることで、売上向上に繋がるだけでなくサイトへの満足度を高められます。
ECサイト自体は完成しているのに、何か今ひとつ足りないと考える人は商品ページの設計を改めて確認してみましょう。
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