ECサイトの売上向上に欠かせない施策のひとつは、クーポン施策です。
しかしECサイトの運用でクーポン施策を実施したけれど思ったほどの成果を得られなかったという経験を持つ事業者の方も多いのではないでしょうか?
効果的なクーポン設計と運用には事前のデータ分析やターゲティング、導線の設計から施策後のアプローチまで計画的に進める必要があります。
本記事では、クーポンの基礎知識から具体的な設計方法、使いやすいクーポンを作るためのポイントまで詳しく解説します。
ECサイトの運用で、新規顧客・既存顧客の獲得を目指したい方はぜひ参考にしてください。
ECサイトのクーポンとは
ここでは、ECサイトで利用すべきクーポンの特徴やポイント制度との違いを詳しく紹介します。
- クーポンとポイントの違い
- ECサイトでクーポンを配布する魅力
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クーポンとポイントの違い
ECサイトを運用するうえで、クーポン施策と同じくらい話題に上がるのが「ポイント制度」です。
クーポンとポイントにはどんな違いがあるのでしょうか?
ここではクーポンとポイントの違いをまとめました。
クーポン | ポイント | |
効果 | 短期的 | 長期的 |
対象商品・サービス | 対象商品が限定的 | すべての商品に利用できる |
利用方法 | 購入時の金額の割引 | 購入時の金額でポイントを貯蓄次回購入時の割引として利用 |
利用目的 | 単発的な販促に適する | 継続的な購買を促進する |
利用タイミング | 購入時 | 付与と利用 |
コミュニケーション | 店舗からの一方向 | 店舗からの付与と顧客からの利用で双方向 |
ポイント制度と比較して、クーポンは即効性があり既存顧客だけでなく新規顧客でも利用しやすい点が魅力です。
ただし、新規購入での割引クーポンを発行した場合などは、初回の購入だけで終わってしまうリスクもあるため、継続的に商品を購入してもらうための定期的なクーポン施策を進めることが大切といえるでしょう。
ECサイトでクーポンを配布する魅力
ECサイトでクーポンを配布することは、以下のメリット・魅力があります。
- 新規顧客を獲得できる
- 既存顧客の購買行動を活性化できる
- 離脱防止に役立つ
- 購入単価を上げられる
- 購入頻度を増やせる
ECサイトにおけるクーポンの活用は、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の購入の活性化にもつながります。
つまり、クーポン施策をすることで顧客全体の販売行動を促進でき、結果として売上の向上を目指すことができるのです。
ECサイトのクーポンを設計する4つのステップを解説
ここではECサイトのクーポンを設計する手順を4つに分けて解説します。
- クーポン配布の目的・ターゲットを決める
- 割引率や条件・発行枚数を決める
- クーポン利用におけるルールを決める
- クーポンコードを発行する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クーポン配布の目的・ターゲットを決める
クーポン施策を成功させるには、明確な目的とターゲット設定が重要です。
ここではクーポン配布をする企業の目的の例を挙げました。
- 新規顧客を獲得する
- 休眠顧客を活性化させる
- 既存顧客の購買頻度を向上させる
- 特定商品の販売を促進する
- 季節商品の早期販売を実現する
また、ターゲット設定をする場合は以下のポイントを押さえておきましょう。
- 購買履歴
- 会員ランク
- 年齢層
- 購入金額帯
- 商品カテゴリー
目的やターゲットが決まることで、クーポンのデザインや訴求文も作りやすくなります。
また、季節商品やセールなどでの売上アップにクーポンを活用したい場合は、クーポン発行のタイミングも重要です。
事前にクーポン施策全体の設計をしておき、イベント開催時に顧客がクーポンを保有している状態にできるようにイベント開催よりも前に告知をしてくことが大切です。
割引率や条件・発行枚数を決める
クーポン発行をする際は、クーポンに関する詳細情報も決める必要があります。
主に決めるべき要素は、割引率や利用条件、そして発行枚数です。
それぞれの要素を決めるときにやっておくべき調査や確認しておくべき数値は以下のとおりです。
割引率の設定 | 利益率を計算して適切な割引率を設定する競合他社の割引率の調査をする過去の施策結果の分析をする |
利用条件の設定 | 最低購入金額を決める対象商品や除外商品を決める併用可否の規定を決める |
発行枚数の決定 | 想定利用率を算出する収益インパクトを試算する在庫状況を確認する |
クーポンは目指すべき売上や購入率などの数値を踏まえて設計することを意識しましょう。
何も決めずにただクーポンを配布しただけでは、ただ商品を安く売ってしまい、損をしてしまうリスクもあります。
クーポン利用におけるルールを決める
クーポンはどういう条件で適用されるかを決めておくことで、トラブルを防ぎ、効果的な運用が可能になります。
具体的に決めておくべきルールをまとめました。
利用期間の設定 | 開始日時と終了日時他のキャンペーンとの連動 |
利用制限の設定 | 1人あたりの利用回数1回の注文での利用枚数最小注文金額 |
対象範囲の明確化 | 対象商品カテゴリー対象支払い方法対象配布方法 |
クーポンの発行は、利用しているカートの機能で利用回数や適用範囲などの設定を自動的にしてくれる場合もあります。
ECサイトで積極的にクーポン施策を進めたい方は、現在利用しているカートのクーポン機能を確認するところから始めましょう。
クーポンコードを発行する
近年、クーポンは紙の配布ではなく、デジタルクーポンの配布が主流になっています。
デジタルクーポンを配布する場合、決済画面にクーポンコードを入れて割引を適用するケースが一般的です。
クーポンの適用で利用するクーポンコードの設計も、クーポン施策としては大切な要素の一つです。
ここでは効果測定可能なクーポンコードの発行のポイントをまとめました。
クーポンコード体系 | キャンペーン識別子を付与する発行時期を明確にする管理のしやすさを考慮する |
発行方法の選択 | メールで配信するアプリ内で配布するSNSで告知するDMで送付する |
トラッキング設定 | 利用状況を把握する効果測定を実施する不正利用を監視する |
クーポンコードは覚えやすくて、周りにもシェアしやすいものを選ぶのがおすすめです。
クーポンコードがあることで、コードを利用して購入した顧客の数を把握できるため、効果測定にも活用できるでしょう。
使いたくなるクーポンのポイントとは?
ここからは、使いたくなるクーポンの特徴を紹介します。
- 期間限定・枚数限定の特別感がある
- 使いたいタイミングで配布される
- すぐに取得・利用できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
期間限定・枚数限定の特別感がある
使いたくなるクーポンには、特別感を味わえる要素がいくつも散りばめられています。
たとえば期間限定や枚数限定といった特別感の演出です。
「先着100名様限定」や「24時間限定」といった希少性を感じさせる訴求は、顧客の「今買わなきゃ」という気持ちを掻き立てることが可能です。
他にも、枚数限定クーポンを配布しておく方法も、「今のうちに買っておこう」という気持ちにさせ、購入の意思決定に良い影響を及ぼすでしょう。
使いたいタイミングで配布される
クーポンは、顧客が使いたいと感じるタイミングで配布しておくことも重要です。
たとえば、カート放棄時や誕生月、会員登録時など、顧客の行動や状況に応じたタイミングでクーポンを提供することで、利用率を高めることができます。
会員登録時に自動的に初回購入クーポンが配布されれば、ついでに何か買っておこうという気持ちにさせ、初回購入をスムーズに進められるでしょう。
セールやイベントの売上を高めたい場合は、イベントの時期の少し前にクーポンを配布して訴求しておく方法も効果的です。
すぐに取得・利用できる
クーポンの取得から利用までをシンプルにすることも、重要なポイントです。
意識すべき取得のしやすさ・利用のしやすさの項目は以下のとおり。
取得のしやすさ | ワンクリックで取得できる自動付与されるわかりやすく直感的な操作ができる |
利用のしやすさ | 分かりやすい使用方法を記載する適用条件をシンプルにする決済での適用操作をスムーズにする |
ワンクリックでの取得や分かりやすい使用方法の記載など、顧客の手間を最小限に抑えることで、クーポン利用のハードルを下げることができるでしょう。
ECサイトの売上UPにクーポンを活用しよう
今回はECサイトの売上を上げる手段の一つとして、クーポン活用の魅力や具体的な発行手順、成功のポイントを解説しました。
ECサイトのクーポンは、活用次第で新規顧客の獲得や休眠顧客の復活、リピーターの獲得などに期待ができます。
ただ、活用するためには使いやすさや取得のしやすさを考えて設計することが大切です。
クーポンの発行と合わせてユーザーの購入意欲を高める施策としておすすめなのが、口コミの収集やECサイトへの掲載です。
「ReviCo」は、現在280以上のECサイトに導入されているレビューマーケティングプラットフォームです。
ECサイト・実店舗を問わず商品やサービスを体験した消費者から良質なレビューを数多く収集し、サイト内へ掲載、また、データを分析しマーケティングに活用することでコンバージョン率の向上やユーザーコミュニケーションを促進させます。
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